事実婚ってどうなの?メリット・デメリットと必要な手続き6つ

入籍・手続き

事実婚ってどうなの?メリット・デメリットと必要な手続き6つ

「苗字を変えるのは面倒」「気楽に結婚生活を送りたい」などの理由から事実婚を選ぶカップルも増えてきています。
時代に合った結婚のスタイルに思える事実婚ですが、メリットだけでなくデメリットもあるため慎重に決定することが大切です。
今回は、事実婚のメリット、デメリット、手続き方法を紹介し、どんな人に向いているのかなどを解説します。

事実婚のメリット・デメリット

事実婚ってどうなの?メリット・デメリットと必要な手続き6つ

事実婚のメリット・デメリット

法律の手続きをとらずに結婚する事実婚。
手続きをしないで済むぶん、気楽に結婚生活をはじめられるものの、デメリットもあります。
本項では、事実婚のメリットとデメリットについて、詳しく解説します。

 

事実婚のメリット

まずは事実婚にはどんなメリットがあるのか紹介します。

夫婦別姓が実現可能

事実婚の大きなメリットは、夫婦別姓が実現可能であることです。
実家の跡を継ぎたいので姓を変えたくない場合も、事実婚であれば問題がありません。
また、姓を変えると仕事上不都合がある方も、姓を変えずに済む事実婚はメリットが大きいといえるでしょう。
法律婚では、銀行口座や運転免許証などの名義変更の手続きも必要となりますが、事実婚では手続きの必要がありません。

離婚しても戸籍に影響しない

愛し合って結婚した2人でも、さまざまな理由から離婚に至ることもあります。
法律婚だと離婚する際も法的手続きが必要となり、戸籍に離婚した旨が記載されます。
また、その後は銀行口座や免許証、保険などの名義変更の手続きを再度行わなければなりません。
このような手続きを行うのは手間がかかりますし、ストレスにもなるでしょう。
事実婚は法的な契約ではないので、離婚の際にそのような手続きを行う必要がありません。
万が一離婚することになったとしても、
法律婚と比べて手続き等の必要がないことがメリットです。

お互いの気持ちを優先できる

事実婚は法に縛られない関係なので、お互いの気持ちだけで成り立っています。
嫌だと思えば関係を解消することも可能なのです。
お互いの気持ちを優先して考えられるのが事実婚ともいえるでしょう。
一方、法律婚の場合は、離婚にともなって法的な手続きが必要です。
状況によってはお互いの気持ちに関わらず関係を続けるケースもあります。

 

事実婚のデメリット

法的手続きをとらない事実婚にはデメリットもあります。
事実婚を検討中の方は、デメリットについても知っておきましょう。

父親に親権がない

事実婚の場合、2人の間の子どもは「婚外子」として母親の戸籍に入ります。
夫が父親になるためには別途「認知届」を提出する必要があり、そうしてはじめて父親と子どもとの親子関係が成立します。
ただし、認知届を出しても、親権は母親がもつことになります。
父親が親権をもつためには家庭裁判所に届出をして、単独親権を母親から父親に変えなければなりません。
また、子どもの姓を父親姓に変える場合も、家庭裁判所への申し出が必要です。

家族関係の証明に手間がかかる

事実婚だと、法律婚のように家族関係を証明する公的な書類がありません。
そのため、家族であることを証明するためには、複数の書類をそろえる必要があります。
たとえば、事実婚であることがわかる住民票です。
事実婚であれば自治体の窓口で手続きを行い、住民票の続柄に、「夫(未届)」「妻(未届)」と記載することができます。
また、住民票により事実婚であることが証明されると、事実婚の妻(夫)も健康保険の被扶養者になったり、生命保険の保険金受取人になったりすることができます。
これらの書類を住民票と一緒にそろえ、親族からの証言なども得られれば、家族関係にあることを認めてもらいやすくなるでしょう。
ただし、確実に認められるとは限りません。賃貸契約や保険の契約、医療行為の同意に支障が出るケースもあります。

経済的に不利益を被る

法律婚ではないので、配偶者控除や医療費控除など税制上の恩恵を受けることはできません。
法律上の夫婦と異なり、遺産相続を自動的に受けることもできないと覚えておきましょう。
パートナーの遺産を相続するには、遺言書を作成する、生前譲与をするといったことが必要となります。
また、パートナーに万が一のことがあった際、相手の口座に触れないうえ、不動産も相続できないといったデメリットもあります。

 

事実婚に向いているカップルの特徴3つ!

事実婚ってどうなの?メリット・デメリットと必要な手続き6つ

事実婚に向いているカップルの特徴3つ!

事実婚にはメリットだけでなくデメリットもあるので、向き、不向きがあります。
事実婚に向いているカップルの特徴は以下のとおりです。

1.子どもがいない・つくる予定がない

子どもの戸籍は母親側に入り、母親の姓で登録されます。
子どもが相続の権利を法的に得るためには、父親が認知届を提出することが必要です。
法律婚と比較して手続きが複雑になること、また生まれてくる子どもが事実婚という両親の関係を受け入れてくれるのかなどの問題も発生します。
これらのことを考えると、事実婚に向いているのは、子どもがいない、もしくは子どもをつくる予定がないカップルといえるでしょう。

2.どちらも経済力がある

事実婚では「配偶者控除」「扶養控除」など、税制上の恩恵が受けられず、遺産相続を自動的に受けることもできません。
法律婚よりも経済的に不利になるため、互いに経済的に自立しているカップルが望ましいといえます。

3.自分たちの望む生き方を尊重したい

好きな人とは一緒に暮らしたいけれど、入籍したくない確固たる理由があるカップルは、事実婚が向いています。
たとえば、結婚にまつわる面倒な手続きをしたくない、生涯を共にできるか不安、高齢婚であるといった理由です。
いずれにせよ、事実婚のデメリットを上回るメリットがあると思えるなら、事実婚がおすすめです。

 

【手続き】事実婚するにあたりやるべきこと6つ

事実婚ってどうなの?メリット・デメリットと必要な手続き6つ

事実婚に向いているカップルの特徴3つ!

事実婚によるデメリットを減らし、社会的サービスを受けられるように、やっておきたい手続きを紹介します。

世帯変更届の手続き

事実婚の夫婦であることを証明するために、「世帯変更届」の手続きを行いましょう。
世帯変更届を行うと、世帯をひとつにし、世帯主との続柄を「妻(未届)」もしくは「夫(見届)」と記載することができます。
住民票によって事実婚であることが証明できるようになるので便利です。

公正証書の作成

事実婚の契約書を公正証書として作成しておくのもおすすめです。
公正証書とは、
公証人法に基づいて、法務大臣による任命を受けた公証人が作成する公文書のことです。

・事実婚関係になった日付
・財産やお金に関する決まりごと
・子どもが生まれた場合の取り決め
・不貞行為があった場合の慰謝料支払い義務
・医療行為に関する同意 など

これらを書類に残しておくことで、事実婚後の2人の生活をイメージしやすくなるほか、万が一のときに手続きがスムーズに進むメリットがあります。

パートナーシップ制度の利用

本来は、同性カップルの関係を婚姻と同等であると認める制度ですが、異性のカップルを対象にしている自治体もあります。
パートナーシップ制度を利用することで、契約や各種手続きがスムーズなるなどのメリットがあります。
利用を検討する際は、自分たちが住んでいる自治体の情報を確認してみましょう。

携帯電話の家族割の手続き

携帯電話やスマートフォンの「家族割」が、携帯電話会社によっては事実婚でも適用されます。
利用している会社に問い合わせして、適用の対象になるかどうか確かめてみると良いでしょう。

不妊治療費の助成

2021年1月から、事実婚のカップルにおいても不妊治療費が助成対象となりました。
手続きを行えば1回30万円の助成金を受けることができるので、不妊治療を検討中のカップルにとって心強い制度です。

遺言書の作成

述のとおり、事実婚の夫婦はお互いに相続権がありません。
パートナーに相続権を渡すためには、遺言書を作成し、その旨を書いておくことが必要です。
また、死後の葬儀や埋葬、納骨などについても記載しておかないと、パートナーには権利がありません。
希望がある場合は、遺言書に記載しておきましょう。

 

まとめ

婚姻届を出さずに結婚する事実婚は、名義変更の手続きなどの手間がかからず、離婚する場合のダメージが少ないといったメリットがあります。
とはいえ、法的に結婚することで受けられる恩恵は多く、事実婚だと不都合が生じることもしばしばです。
事実婚のメリットとデメリットを2人で話し合い、お互いに納得のいく結婚関係を選ぶことをおすすめします。

今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

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